前の報告では、学生では安定型の異常が、高齢婦人では安定型、不安定型共に高放射線地域で増加していると報告しました。この点はいろいろと議論のあるところなので、改めて放医研で早田博士によって開発された最新の技術を導入して、数についても十分な細胞を分析することにしました。また線量の推定を容易にするために、同一家族で三世帯そろった方を中心に分析しました。良い標本を作る為に現地に近い街の病院の一室をかり設備一式を日本から送り染色体標本作製用の研究室を作りました。勿論研究者の研修も何度も念を入れて行うと共に、同じ標本を中国で見たものをまた日本で再検討するというようにデータの信頼性を保つことに細心の注意を払いました。