ワークショップ「低線量放射線の生態影響研究−高バックグラウンド研究から宇宙研究へ」
        
           
            | 自然放射線: | 
            0.006-0.007mSv/day | 
          
           
            | 航 空 機: | 
            0.1mSv/day | 
          
           
            | 宇   宙: | 
             
               1mSv/day(火星旅行では1年半の被ばく、宇宙ステーションでは90日間の被ばく)  
               | 
          
           
            高バックグラウンド 
              地域: | 
            〜1mSv/day  | 
          
        
        
        したがってこれらの線量率・線量での生体影響を考えなければならない。 
        
          
          高自然放射線の測定
        
           
            |  
               三朝 
             | 
             
               ラドン 
             | 
             
               花崗岩由来 
             | 
            温泉地域平均3.48mSv/年(〜0.4μSv/h) | 
          
           
            |  
               中国・陽江市 
             | 
             
               ラドン 
             | 
             
               花崗岩由来 
             | 
            平均〜3.5mSv/年(〜0.4μSv/h) | 
          
           
            |  
               ブラジル 
                ガラパリ 
             | 
             
               トロン 
             | 
             
               モザナイト 
             | 
            現在は海岸線のみ高い0.09μSv/h-15μSv/h 
              室内max0.4μSv/h  | 
          
           
            |  
               インド 
                ケララ 
             | 
             
               トロン 
             | 
             
               モザナイト 
             | 
            海岸の砂が高い(8μSv/h)が変動が激しい 
              室内では床の材質でかなり異なる 
              個人線量の推定は難しい。平均〜3.8mSv/年(〜0.43μSv/h)  | 
          
           
            |  
               イラン 
                ラムサール 
             | 
             
               ラドン 
             | 
             
               ラジウム鉱石 
             | 
            世界で最も高いバックグラウンド線量 
              川の上流にラジウム温泉があり、その堆積土で家屋を造る 
              max28μSv/h、壁表面max130μSv/h平均〜10mSv/年(1.14μSv/h)  | 
          
        
         
        
          ラドン療法の適応症と機構
         ラドン療法として世界的に有名な三朝での温泉療法とバドガスタイン(オーストリア)での坑道療法の適応症とその機構解明の現状を中心に概説する。
        三朝、バドガスタインなどのラドン療法の効果についての報告(1日1-3回40分間)隔日で3-4週間)
          岡山大学医学部三朝分院熱気浴室(2080Bq/m3、三朝温泉平均よりはるかに高いレベル)
          バドガスタイン(166500Bq/m3)
        適応症:変形性関節症、気管支喘息、老人性疾患など
        作用:血液中のSODやカタラーゼなどの抗酸化物質が増加。免疫細胞の増殖促進。ホルモン類(インスリン、パソプレッシンなど)の分泌量の変化など抗酸化機能と免疫機能に影響を与える可能性がある。
         バドガスタインでのラットを用いた実験では、ラドンは痛みの限界値を引き上げる作用がある。これが膠原病など種々の痛みを伴う疾患に効果が見られる理由かもしれない。