ICRPの基本理念の変化―防護理論と原則の進展 ICRP委員長 放射線がレントゲンによって発見されてから、100年を経過し、医学・産業にと広範に利用されています。放射線防護基準がこの間にどのようね進展してきたかを辿ってみますと、次のようになります。
1999年に出された次に出される予定の勧告案では、最適化は個人の線量から拘束されるべきであり、個人ベースの線量が過剰にならないことが重要と考えています。また、従来から提唱されてきた集団線量については、社会的に解釈の誤解が多々見られるようなっていることが指摘されています。この勧告案では、防護は平等主義の原理を取り、規制はバックグランドレベルを基準にし、防護の考え方は被ばくが正当か?防護レベルは妥当か?最適化は?の順で、行うこととされています。規制の線量区分については、クラーク・レベルという案が次のように提案されています。
今後の防護活動開始レベル(Protective Action Level)というものは、幅広く適用できるものにする必要があります。また、職業被ばくや医療被ばくを対象にした作業被ばく線量(Work Force Dose)も考える必要があるでしょう。発がんリスクの算定には実効線量を用いることが考えられます。さらに、今後は、非発がん性障害のリスクや遺伝的感受性によるリスクの変動なども考えることが必要となるでしょう。 ホームページに関するご意見・ご感想をこちらまでお寄せ下さい。
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